ドロップシッピング一本は危ない
今回は、すでにドロップシッピングだけでビジネスに取り組まれている方や、
これからドロップシッピングを始めようとお考えの方にお伝えしたいことがあります。
それは、
「ドロップシッピング一本だけでビジネスを続けるのは危ない」
という事です。
現在、ドロップシッピングサービスプロバイダ(DSP)としてまず思い付くのは、
何でしょうか?
言わずと知れた「もしもドロップシッピング」ですよね。
で、あとはどんなDSPが思い付きますか?
「・・・・・。」
思い付かないのではないでしょうか。
今は「リアルドロップシッピング」は、もう存在しません。
「通販素材.com」といったところがありますが、
こちらは家具やインテリア商品に特化したDSPです。
あらゆる商品を総合的に取り扱うDSPは、
現在はもしもドロップシッピングくらいしかないようです。
ところで、今年の1月からアフィリエイトで有名な「電脳卸」から
ドロップシッピングが開始されたようです。
2009年まで存在していて、その後終了していたようですが、
今回、内容を変えて再登場したみたいですね。
注意しなければならないのは、発送は電脳卸が行ってくれるのですが、
「もしも」のように受注から発注に至る手続きを全て代行してくれるものでは
ないようです。
つまり、「もしも」は商品ページからカートまでを用意してくれていますが、
電脳卸ドロップシッピングは、そういったものは一切ありません。
商品ページからカートまでを全てユーザーが作り、注文を受けたら
お客様の住所と言った情報をユーザーが取得しなければなりません
(「もしも」の場合は、ユーザー自身はお客様情報は取得出来ませんよね)。
そのお客様情報を電脳卸に伝えれば、商品が電脳卸から直送される
という仕組みです。
これは、通常のネットショップの形態にかなり近いもの、といえるでしょう。
確かに電脳卸アフィリエイトよりは報酬率は良いみたいですが、
難易度が高く手間が掛かり、「もしも」のように気軽に始められるドロップシッピングでは
ないようです。
結局、従来から日本で存在するタイプのDSPというのは、
「もしもドロップシッピング」ひとつだけ、ということになります。
日本でドロップシッピングが普及しはじめた2005年頃には、
多くのDSPが存在していたようですが、
現在ではそのほとんどが姿を消し、事実上「もしもドロップシッピング」
だけ、という状況となっています。
次々とDSPが姿を消していった、ということは、ドロップシッピングサービスを
提供するという事について、中々ビジネスとして成り立ちにくかった面が
あるのだと思います。
それに対し、アフィリエイトサービスプロバイダ(ASP)は、というと、
「A8.net 」を筆頭に
「バリューコマース」
「アクセストレード」
「アフィリエイトB」
「トラフィックゲート」などなど、いくらでも出てきます。
最近では、「レントラックス」のように、非公開型ASPというものが誕生するなど、
サービスの幅がますます広がってきていると思います。
そして、「インフォトップ」や「インフォカート」といった情報商材を扱うASPもあり、
今後、情報ビジネスというジャンルは、最も大きく稼げる可能性を秘めています。
ますます多様化し、ユーザーの選択肢が広いアフィリエイトと、
次々と姿を消し、実質的に1つしか存在しないドロップシッピング。
今後、長くネットビジネスに取り組んでいきたいと考えているのでしたら、
まず最初にどちらから手を付けるべきかは、明白ではないでしょうか?
「以前からネットショップを運営するのが夢だった」という理由で
ドロップシッピングに取り組まれている方はたくさんいらっしゃいます。
そういった方に、「ドロップシッピング一本は危ない」なんてアドバイスすると
気を悪くされるかもしれません。
でも、私は理屈だけでこんな事を言っているわけではなく、
私自身が実際に利用していたDSPが消滅し、収入が激減した経験が
あるからこそ、ドロップシッピング業界の現状をお伝えしなければ
ならないと思ったのです。
ドロップシッピングに挑戦したい、と考えているのであれば、その目的は、
ネットショップを運営したいから、なのか、
ネットで収入を得たいからなのか。
まずは、そのあたりを明確にしてみて下さい。
ドロップシッピングは怪しくない
以前、「ドロップシッピング詐欺」なるものがニュースで取り上げられ、
世間一般では「ドロップシッピング=詐欺」と思われているところがあるよう思います。
でも、かつてドロップシッピングに深く関わっていた者として、
このように思われている現実は、とても心苦しいものがあります。
実は、詐欺容疑で逮捕されているのは、
ドロップシッピングをビジネスとして謳い、入会者から高額な初期費用を取るだけで、
まともなドロップシッピングサービスの運営を行っていない悪徳業者なんです。
ドロップシッピングというビジネスモデルに、怪しさなんてものは微塵もありません。
私も、リアルドロップシッピングを始める前に、
他のドロップシッピング会社から資料を受け取ったことがあります。
たしか、初期費用が70万円以上だったような・・・(汗)。
勧誘電話も掛かってきました(この初期費用で儲けてトンズラする予定だから、
必ず掛かってくる)が、こんな目の玉ぶっ飛ぶような金額なら当然無視です。
でも、中には引っ掛かってしまう人もいるんですね。
「70万円も払うんだから、きちんと運営して利益を出してくれるんだろう」と、
一般的な感覚からすれば、申し込んでしまうのも無理はないのかもしれません。
でも、その裏をかく卑劣な手口で人を騙す悪魔がいるわけです。
被害者が続出し、被害金額も相当なものとなっていたので、
警察が悪徳業者の逮捕に踏み切ったのです。
ニュースで取り上げられるは
「ドロップシッピング業者が逮捕」といった一面からの見方だけなので、
「ドロップシッピングは怪しい」という認識が広まっているのではないでしょうか?
本来、ドロップシッピングは無料、あるいは月々2000円程度までで
始められるものなんです。
そして、まともな業者は、
「必ず儲かる!」とか
「ショップ運営はすべておまかせ!」なんて事は、絶対に言いません。
これらの条件に当てはまるまともなドロップシッピングサービスとして、
「もしもドロップシッピング」と、
かつて存在していた「リアルドロップシッピング」が有名でした。
現在は、「もしもドロップシッピング」がシェアを独占している状況です。
確かにドロップシッピングなら、すぐにネットショップを開けます。
でも、「開ける」だけなんです。
星の数ほどあるウェブサイトの中に、ひっそりひとつのサイトが誕生するだけなんです。
そこから、お店をコーディネートして、集客する事は、ドロップシッパーが全て
行わなければなりません。
売れる商品をリサーチして、試行錯誤していかなければ、商品が売れる
なんていう事はありません。
ドロップシッピングにしろ、アフィリエイトにしろ、
金さえ払えば稼がせてくれる、なんてものは存在しません。
そのようなものの存在を信じたとしても、甘い夢を一瞬見せてはくれますが、
せいぜい悪徳業者のカモにされるのがオチでしょう。
ネットビジネスをこれから始める方は
「金を払ったんだから稼がせてくれる」といった甘い考えは、まず捨てて下さいね。
話がちょっと脱線しましたが、悪徳と疑われる業者は、
(1)初期費用として数十万円から100万円以上を要求する。
あるいは、高額な月額運営費用を要求する。
(2)ショップ運営から集客まで、全てを代行すると言ってくる。
(3)必ず儲かる、と謳う。
(4)しつこい勧誘がある。
といった特徴があります。
ドロップシッピングに興味があって始めてみたい、とお考えであれば、
今回お伝えした事に注意していただきたいと思います。
ドロップシッピングとは?
かつて私がネットで収入を得ようとして、
色々検討して始めたのがドロップシッピングでした。
アフィリエイトというものも知ってはいましたが、
アフィリエイトで収入を得るのは難しい、と言われていたので
(ドロップシッピングも難しい、と言われていますが)、
報酬率の高いドロップシッピングならなんとかなるんじゃ
ないかと、当時の貧弱な知識のもと、判断を下したんです。
ドロップシッピングを知らない方もいらっしゃるかと思いますので、
簡単に説明させていただきます。
ドロップシッピングはアメリカから上陸したネットショップの運営スタイルのひとつです。
ドロップシッピングとは「直送」を意味します。
実は、日本では商慣習として昔から存在していたものだそうですが、
簡単に言うと、商品在庫を持つことなく、ネットショップのオーナーになれる
仕組みを提供しているサービスの事です。
ドロップシッピングでは、ショップの構築や集客をドロップシッパー(ショップのオーナー)が
行い、お客様から商品の注文を受けた後の商品発送や、代金回収はドロップシッピング会社
(ドロップシッピングサービスプロバイダー(DSP))が行います。
商品はDSPが保有し、DSPから商品をお客さまに直送するわけです。
そして、報酬はドロップシッパーに振り込まれます。
ただ、DSPが商品管理、受注、発送、回収までを行うことから手数料を取りますので、
通常のネットショップよりは報酬の取り分は少なくなります。
でも、商品在庫を抱える必要がないのは、大きな魅力ですよね。
受注、発送、回収といった、ネットショップで必須の業務から解放される事から、
その分、ショップ構築や集客に専念出来る、というメリットもあります。
「ネットショップを持ちたい」という思いをより身近なものにした、という点で
ドロップシッピングの功績は大きいといえるでしょう。
簡単にまとめると、
アフィリエイトは、商品やサービスの紹介業で、紹介先のサイトで成約があったときに
その紹介報酬を受け取るものです。
それに対し、ドロップシッピングはネットショップの運営業で、
商品代金の利益からDSPの取り分を差し引いた金額を
報酬として受け取るものです。
ところで、以前ドロップシッピングに関する事をニュースなどで
ご覧になった方も多いのではないのでしょうか?
あれって、逮捕者が出ていて、なんかヤバイんじゃないの?
と思われているところもあると思います。
このあたりに付いて、次回ご説明します。
リアルドロップシッピング営業停止から約1年
2012年の2月にリアルドロップシッピングが
実質的に営業を停止してから、約1年が経とうとしています。
かつて、私のネット収入のメインを担っていたのが、
リアルドロップシッピングでした。
当時、リアルドロップシッピングを運営していた株式会社リアルが
その事業を株式会社スプライドという会社に譲渡すると発表していましたが、
その後、なんの音沙汰もありません。
状況を調べてみようと色々ネットサーフィンしてみましたが、
なかなか有力な情報というものが出てこなかったですね。
リアル側からなんの連絡もなかったので、
他のドロップシッパー(ドロップシッピングに取り組んでいる人)も
今どういう事になっているのか、全く把握出来なかったのでしょう。
5月頃だったでしょうか?
試しに、にリアルに電話を掛けてみました。
「お掛けになった電話番号は、現在使われておりません。」という
音声を予想していましたが、
「はい、〇〇です。」
・・・ 一応、人が出てきました。
でも、会社名を名乗らず個人名を名乗ったので、電話番号を
間違ったのかと思いましたが、どうやらリアルに繋がったようです。
リアルはどうなっているのか、と切りだすと、
「ドロップシッピング事業が現在どうなっているのかは分からない」と、
なんとも無責任な回答が返ってきました。
どうやら、電話番をするしかないだけの人だったのでしょう。
かつて会社が存在していた東京の品川区の
「品川シーサイドイーストタワー」のウェブサイトで入居企業を見てみても、
株式会社リアルの名前はどこにも見当たりません。
私も数回訪問して、リアルの社員の方々や、ドロップシッパーの方々と
色々お話した事もありました。
でも、あのオフィスはもう存在していないんですね。
社員の方々は、あの後どうなったのかな?
あの時、言葉を交わしたドロップシッパーの方は、
今どうしているのかな?
色々気掛かりな事は尽きません。
会社が潰れる時って、なんともあっけないものです。
でも、そこで働いている社員にとって、
会社からの収入は、生活の大切な糧なんです。
そして、私を含め、リアルドロップシッピングに
強い想いをかけていたドロップシッパーが大勢いたのです。
「少しでも生活費の足しになるような副収入が欲しい!」
「ネットショップを運営するのが夢だった!」
目的は様々だと思いますが、
リアルドロップシッピングに賭けていた人々が
大勢いたはずです。
リアルドロップシッピングに人生の全てを掛けているような、
そんな気迫に満ち溢れた実践ブログを見た事もあります。
そんな、多くのドロップシッパーが
コツコツと築き上げてきたネットショップを
一瞬の内に使えないものとしてしまったリアルの責任は
本当に重いと思います。
しかも、その原因となった出来事が、実に情けない
ものであったのが、残念でなりません。
でも、かつての仲間に声を大にして言いたいと思います。
ネットビジネスをあきらめて欲しくないと。
今まで築き上げてきたものが一瞬で消え去ったショックは
計り知れません。
でも、ネットビジネスはドロップシッピングだけでは
ありません。
ドロップシッピングに入り込みすぎて、それ以外が
見えなくなってはいませんか?
かつての私がそうでした。
このブログでは、ドロップシッピングからアフィリエイトへ、という
次のステージに進んだ私の歩みを、
役立つコンテンツと共に発表していきたいと思います。
「ドロップシッピングでつまづいた」
「ドロップシッピングに限界を感じている」というあなた、
またお会いしましょう!